日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文31巻2号

Synthesis of photolabile Δlac-acetogenin for photoaffinity labeling of mitochondrial complex I
ミトコンドリア複合体-Iの光親和性標識をめざした光分解性Δlac-acetogeninの合成

Masatoshi Murai, Naoya Ichimaru, Masato Abe, Takaaki Nishioka, Hideto Miyoshi
村井正俊,一丸直哉,安部真人,西岡孝明,三芳秀人

日本農薬学会誌 31, 156-158 (2006) [抄録/PDF]

Δlac-acetogenin類は,ミトコンドリアNADH-ユビキノン酸化還元酵素(複合体-I)の末端電子移動過程に作用する新規な阻害剤である.Δlac-acetogeninの阻害機構を詳細に知るうえで,結合部位を明らかにすることは必須である.そこで,結合部位を光親和性標識実験で同定することを目的に,光分解性Δlac-acetogeninを合成した.ここでは,標識ペプチドの定量や単離精製を可能にするためのプローブとして(1)-ビオチンを分子末端に結合させたものをデザインした.本研究で得られたΔlac-acetogeninは,ウシ心筋ミトコンドリア複合体-IをnMレベルで阻害する強力な阻害効果を発揮することがわかった.


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