Synthesis of (+)-(S)-isorobinal together with its antipod, a cyclic monoterpene functioning as the sex pheromone of Rhizoglyphus setosus and its distribution among Astigmata
ネダニ属ダニRhizoglyphus setosusで性フェロモンとして機能する環状モノテルペン（1）-（S）-イソロビナールとその光学対掌体の合成および無気門亜目ダニ類における分布性

Nobuhiro Shimizu, Atsuko Mizoguchi, Kenjiro Murakami, Koji Noge, Naoki Mori, Ritsuo Nishida, Yasumasa Kuwahara
清水伸泰，溝口敦子，村上健二郎，野下浩二，森　直樹，西田律夫，桑原保正

日本農薬学会誌 31, 311-315 (2006) [抄録/PDF]

市販の（R）-および（S）-ペリルアルコールを原料として7工程で（1）-（S）-および（2）-（R）-4-isopropenyl-3-oxo-1-cyclohexene-1-carbaldehyde［（1）-（S）-および（2）-（R）-イソロビナール］を合成した．それぞれ［α] _D²⁸ +51°(c =1.0, CHCl₃)および［α］_D²⁵ −45°(c =1.3, CHCl₃)の旋光度を示し，キラル・カラムを用いたHPLC分析で分離したピークを（S）-体はtR 29.7 min，(R)-体はtR 33.7 minに示した．光学純度はそれぞれ95% eeおよび88% eeと決定できた．ネダニ属ダニ3種に分布するイソロビナールの立体配置はすべてS配置であると確認した．