日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文31巻4号

Novel glycol benzyl ether herbicides: Herbicidal activity of 3,3a,5,9b-tetrahydro-2H-furo[3,2-c][2]benzopyran derivatives
新規グリコールベンジルエーテル系除草剤:3,3a,5,9b-tetrahydro-2H-furo[3,2-c][2]benzopyran誘導体の除草活性


Takeshi Kakimoto, Fumiaki Koizumi, Kangetsu Hirase, Kiyoshi Arai
垣元 剛,小泉文明,平瀬寒月,新井清司


日本農薬学会誌 31, 380-389 (2006) [抄録/PDF]

新規グリコールベンジルエーテル系除草剤3,3a,5,9b-tetrahydro-2H-furo[3,2-c][2]benzopyrans(TFBs)の構造活性相関を解明した.ノビエに対する除草活性とイネに対する薬害はTFB環の3位のベンジルオキシ基の置換基により変動した.TFB環の3位にシクロヘキシルメチル基やベンゾイル基等のベンジル基以外の置換基を導入した場合,除草活性は低減した.TFB環の5位にメチル基を導入した場合,5-(S)-体のほうが5-(R)-体よりも強い除草活性を示した.5位に(S)-メチル基を導入した場合,除草活性は無置換体と比較して大幅に向上したものの,イネに対する薬害は悪化した.TFB環のベンゼン環をチオフェン環,フラン環に変換しても高い除草活性を示し,チオフェン変換体は今回合成した化合物の中で最も高い除草活性を示し,イネに対する薬害も軽微であった.TFB環の5位へのgem-ジメチル基導入体の合成時の副生成物として得られた2,6-dioxabicyclo[3,3,0]octaneも高い除草活性を示した.


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