日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文31巻4号

フェニトロチオンおよびイミダクロプリド測定用ELISAキットにおけるキュウリのマトリクス効果について

天野昭子,矢野秀治

日本農薬学会誌 31, 425-430 (2006) [抄録/PDF]

市販のフェニトロチオン測定キット(高感度タイプ)およびイミダクロプリド測定キットを用い,キュウリ測定時のマトリクス効果について調査した.キュウリの実試料では,薬剤の低濃度添加の場合に回収率が150%を超え,実用的でほない結果となった.キュウリ果実を,外果皮を含む果托,中果皮および種子を含む胎座に分け,各抽出物が測定値に与える影響を見たところ,果托の抽出物が吸光度値を大きく抑制していた.これはフェニトロチオンの測定で特に顕著であった.試料の希釈調製液を限外濾過膜で処理したところ,回収率は大きく改善された.


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