日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文32巻1号

Efficacy evaluation of plant protection products at EU level: Data requirements and evaluation principles
EUの農薬登録において生物効果試験に要求されるデータとその評価基準


Anna E. Kalamarakis, Emilia Markellou

日本農薬学会誌 32, 1-9 (2007) [抄録/PDF]

1993年以来,EUでは植物保護剤は調和のとれた規制体系に基づいて評価され認可されてきた.植物保護剤の登録においては有効性の評価は最重要課題であるので,本解説ではその有効性を示すために必要なデータの評価基準について考察する.EUにおける植物保護剤の有効性の評価試験は,適正実験実施規範(GEP)に則って公的な試験機関で行われる.方法は欧州地中海植物保護機構によって定められている.登録に際しては,効果とともに抵抗性の発達のリスクや,他の動植物に対する有害性の有無が重要視される.評価の過程で薬害や副作用のあることが示されると,その薬剤にとっては非常に不利となる.このように生物評価報告書の評価と承認がEUの統一的な原則に従って行われるが,現在まで用いられてきた規制体系にも変更を必要とする点のあることが判明してきた.本解説ではそのような点も含めて議論する.(文責:編集事務局)


Back