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Biochemical basis of selective disease controlling activity of mepanipyrim
メパニピリムは灰色かび病に高い防除効果を示すが,その菌糸生育に対する阻害は強くなく,むしろ病害防除活性がほとんどないイネごま葉枯病に対する菌糸生育阻害の方が強いなど,in vitroの菌糸生育阻害活性とin vivoの病害防除活性の間に相関がなかった.その原因を探るために,メパニリムの作用機構の一つと考えられるペクチナーゼの分泌阻害を調べたところ,灰色かび病菌では1〜0.1 μg/mlで 強い阻害活性を示したのに対し,イネごま葉枯病菌では100 μg/mlでも全く阻害が認められなかった.一方,メパニピリムのもう一つの作用であるアミノ酸やグルコースなどの菌体内への取り込み阻害は10〜100 μg/mlで両菌株に対して認められた.これらのことから,メパニピリムの病害防除活性はペクチナーゼなどの分泌阻害と深く関わるが,それとは別に,非特異的にアミノ酸やグルコースなどの取り込みを阻害し,これがin vitroの菌糸生育阻害活性につながるものと考えられる. |