日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文32巻3号

Environmental fate and toxicology of fipronil
フィプロニルの環境における運命と毒性


Amrith S. Gunasekara, Tresca Truong, Kean S. Goh, Frank Spurlock, Ronald S. Tjeerdema

日本農薬学会誌 32, 189-199 (2007) [抄録/PDF]

フィプロニルは比較的新しい殺虫剤で,広範な昆虫を低い投与濃度で制御する.その作用機作はγ-アミノ酪酸(GABA)依存性チャンネルの正常な機能を妨害することであり,数種類の昆虫に抵抗性が発達してきた有機りん剤やカーバメート剤のような古典的殺虫剤と対比させて,“新世代”殺虫剤と呼ばれている.フィプロニルは世界中で広く使用されており,毒性や環境運命についても多くの研究が行われている.本殺虫剤はある種の水生生物に対して毒性が高いことが知られているが,文献に記載されている最近の科学的な発見を簡潔にまとめた報告はない.本解説ではフィプロニルについての最近の原著論文や資料から,毒性および環境における運命についての重要な情報を評価し,要約して取りまとめる. (文責:編集事務局)


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