農薬デザイン研究会

代表:清田 洋正 [委員]

 1985年に発足した農薬デザイン研究会は、農薬の創薬デザインとプロセス化学、即ち有機合成化学を基盤とする研究領域おいて産学間の交流を深め、もって新剤開発に資することを目的とします。 毎年11月に周辺学術領域や医薬分野を含む先端研究と農薬開発の実例についての招待講演、およびポスター発表を含むシンポジウムを開催、関西と関東の農薬会社が交互に担当し、定例は一日開催、3年に一度は宿泊形式で懇親を深めています。

 2050年には90億に達するとされる人口を支えるために、農業での農薬利用は不可欠です。安全性を担保するため、開発企業では厳しい法制に従い徹底的な安全性試験を実施し、5,000から300,000もの候補から一つの化合物を農薬として創り出しています。 それでもすぐに耐性をもつ害虫・病原菌が出現する上、環境や生物多様性の保全等も含めた安全性確保の観点から、農薬に関わる各種の規制が強化されています。 このような状況下においても、日本発の新剤が次々に創出されてくるのは、創薬研究に関わる日本企業の研究者の能力の高さはもとより、学会活動を通したコミュニケーションがその大きな要因と考えています。偏りがちな自分一人のアイデアが、 他者の意見を取り入れて花開く、『農薬デザイン研究会』そのブレークスルーの一助となれば幸いです。

研究会開催案内:

過去の研究会: