日本農薬学会

農薬残留分析研究会

代表:坂 真智子 [委員]

農薬残留分析研究会は日本農薬学会に所属する学術小集会の1つで、設立は日本農薬学会(昭和50年設立)と同時に発足した農薬残留分析談話会にまで遡ります。研究会の運営には農業や食品衛生に関係する国公立試験研究機関、受託分析機関、農薬メーカー、大学等において残留農薬に関する研究または業務に従事している方々の中から選出された委員があたっています。毎年秋に開催する定例の研究会は開催40回を超え、国内外の研究者・分析者による農畜産物、食品、水、土壌等における残留農薬の分析法や調査結果等に関する研究発表と討論、行政部局の担当者や専門家による今日的な問題等に関する講演などを行い、知識を深め、技術の向上に努めています。

残留農薬分析は、微量分析(μg/kgレベル、10億分の1)であり、分析対象試料は多種多様です。分析目的の違いにより、分析手法や分析成分も異なります。また、分析には迅速性と共に、分析法の妥当性確認と日常の精度管理による高い信頼性が求められます。このような高度な要求に対応するためには、分析目的を見失うことなく、安定した分析体制の継続維持が必要です。分析者の質の向上、機器や設備の改善、分析法の開発・改良は不可欠です。

2006年に導入されたポジティブリスト制度に対する対応が、落ち着いてきたのも束の間で、2018年には農薬取締法の大改正が行われました。農薬登録に係わる制度改正は、農薬残留分析に係る事項も多く、しばらくの間は、新しい制度に対して戸惑うこともあるかと思います。本研究会では、このようなタイムリーな農薬残留分析に関する話題を提供し、参加者間の情報交換を図る場となることを目指します。研究会では、色々な立場で残留農薬に係っている分析者等の技術の研鑚や日常の問題解消の場であることを第一に考えています。是非、多くの皆様と一緒に勉強して、情報交換及び意見交換ができればと考えていますので、研究会への積極的な参加をお願いいたします。

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