日本農薬学会

農薬残留分析研究会

代表:藪崎 隆 [委員]

農薬残留分析研究会は日本農薬学会に所属する学術小集会の1つで、設立は日本農薬学会(昭和50年設立)と同時に発足した農薬残留分析談話会にまで遡ります。研究会の運営には農業や食品衛生に関係する国公立試験研究機関、受託分析機関、農薬メーカー、食品流通関連団体等において残留農薬に関する研究または業務に従事している方々の中から選出された委員があたっています。毎年秋に開催する定例の研究会では、国内外の研究者・分析者による農畜産物、食品、水、土壌等における残留農薬の分析法や調査結果等に関する研究発表と討論、行政部局の担当者や関係する専門家による今日的な問題等についての講演などを行い、知識を深め、技術の向上に努めています。 2002年前後に起きた農薬に関係した事件、事故が発端となり農薬取締法の改正による農薬使用の規制強化や、食品衛生法の改正によるすべての食品、すべての残留農薬に対して基準が設定されるポジティブリスト制度の導入が行われました。これらの規制により、客観的なデータを提供する「残留農薬分析」が今まで以上に重要な役割を担うことになっています。

残留農薬分析では、無機化合物から生体成分に類似した高分子有機化合物まで700種類以上の物質を対象とし、ppb(10億分の1)レベルでの分析値を算出します。分析の結果、農畜産物や加工食品から検出した農薬が残留基準値を超過した場合には廃棄等の行政処分となる可能性もあるため、分析には迅速性とともに、分析法の妥当性確認と日常の精度管理による高い信頼性が求められます。このような高度な要求に対応できる分析能力を維持するためには、分析者の質の向上、機器や設備の改善、分析法の開発・改良が不可欠です。

本研究会が主催する定例の研究会は、多種、多様な立場で残留農薬に係っている分析者等の技術の研鑽や日常の問題解消の場であることを第一に考えていますが、農薬に関心をお持ちの方々にも化学物質のリスク問題を考える場の一つとして非常に有益であると考えます。是非、多くの皆様にご参加いただき、私たちと一緒に勉強して、情報交換、意見交換をしましょう。

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